陶芸の村公園 20㌶の田畑 5552万円で購入


事業計画いまだはっきりせず 20年継続

6月定例議会 閉会 7月4日

 6月定例萩市議会は、7月4日閉会しました。4日には委員長報告の後、議案への討論が行われ、宮内議員が一般会計補正予算や基本構想審議会条例、過疎地域自立促進計画などに反対、阿武町の生活保護行政を県から受託する議案への賛成をそれぞれ理由を述べ表明しました。しかし、全ての議案が可決成立して閉会しました。

補正予算1億5988万円

 一般会計補正予算は1億5988万円の追加です。合計で337億2788万円になります。

事業計画 いまだはっきりせず20年間継続

 土木費・都市計画費にある公園費では、陶芸の村公園整備事業に5765万円が追加されています。都市公園法に基づいて整備するもので、3分の1の1900万円は国の補助金です。残り3分の2の90%が都市計画債に認められ3420万円確保されます。土地購入費に5552万円が計上され、土地開発基金で先行取得されていた用地を買い戻すものです。土地の面積は2027㎡、地目は田と畑です。公園全体面積は約 16㌶。

           
状況変化したと市長も認める  明治維新館を予定

 本会議での質疑は6月10日行われ、宮内議員が事業の見通しはどうかと質疑を行いました。市長は、「前前市長時代からの事業である。当初は陶芸関係の公園として登り窯、販売所、作陶技術研修施設などが予定されていた。しかし、時代の流れで状況が変化した。陶芸と明治維新記念館を予定しているが、県の財政状況悪化で調査費も滞りがちになっている。道路整備は終わった。」と答えました。

規模や施設配置 まだ決まらず

 予算審査特別委員会では、旧町村の議員から事業計画、構想、施設配置などを確認する質疑が行われました。土木部は1986年から2008年までの事業であり、陶芸関係の美術館、展示施設、運動広場、登り窯などを計画していることを明らかにしました。さらに委員から「青写真はあるのか。どこに何ができるのか。2008年に完成というのなら構想できていると思うが出してもらいたい」と詰められました。土木部は08年までの計画だが、規模や配置はまだ決まっていないと答えました。

明治維新館との調整に時間必要

 「補助申請には全体計画が必要だがどうなっているか」という質疑には「明治維新館との調整で時間がかかっている」と答えています。

20年継続する事業は見直しが必要では

 宮内議員も質疑し「20年も継続している事業は普通なら打ち切られる。なぜ長期になるのか。市長も当初と状況が変化したと言っているが、所期の目的とはかなり違うのではないか」と述べました。
 土木部は「長期になったのは予算がつかなかったから。萩市は陶芸の村だといっている。県が明治維新館の建設を決めた。陶芸美術館の予定もある。」と答えました。

萩博物館との関係は

 さらに宮内議員が「明治維新館は、萩博物館と類似の施設になって競合しないか。その検討はされているのか」と質すと「棲み分けはできる」と答えました。

高すぎないか用地単価

 また宮内議員は「用地が田や畑で 10㌃あたり2750万円、 20㌃で5552万円というのは高すぎないか。」と質しました。土木部は「宅地見込み地として評価した」と答えました。

宮内議員が 反対討論

 宮内議員は一般会計補正予算の反対討論で、反対の理由はこの公園費にあると述べました。「計画のあり方、事業のすすめ方に不透明ものを感じる」「計画の全体が定まらない時期に土地を購入する必要性があったのか疑問」「単価も田・畑では破格」「不透明な部分が多く賛成できない」と述べています。